就職活動において、面接は避けて通れない重要なステップです。多くの就活生が「面接のマナーを完璧にしなければ」とプレッシャーを感じていますが、実は面接のマナーに絶対的な正解があるわけではありません

重要なのは、相手にどのような印象を与えたいのか、自分はどのような人物に見せたいのかを意識すること。マナーはあくまで、相手と気持ちよくコミュニケーションをとるための手段です。細かいマナーを少し間違えても、それだけで不合格になることはほとんどありません。

本記事では、面接における基本的なマナーを網羅的に解説します。要点を押さえて、リラックスして自分らしさを発揮できる面接を目指しましょう。

面接当日の訪問前に押さえておきたいポイント

面接に臨むにあたって、企業を訪問する前から準備は始まっています。基本的なポイントを確認しておきましょう。

到着時間は10分前がベスト

面接会場には、指定時間の10分前を目安に到着するようにしましょう。早すぎる到着は、企業側が準備中であったり、別の面接が行われていたりする可能性があるため、かえって迷惑になることもあります。

30分以上前に到着してしまった場合は、近くのカフェや駅の待合スペースで時間を調整してから向かうと良いでしょう。一方で、遅刻は絶対に避けなければなりません。交通機関の遅延など、やむを得ない事情で遅れそうな場合は、分かった時点ですぐに企業へ連絡を入れることが大切です。

身だしなみは建物に入る前に最終チェック

企業の建物に入る前に、鏡やスマートフォンのカメラで身だしなみを最終確認しましょう。

  • スーツにシワや汚れがないか
  • 髪型が乱れていないか
  • ネクタイやシャツのボタンが曲がっていないか
  • 靴が汚れていないか

これらのポイントをチェックすることで、清潔感のある印象を与えることができます。また、コートを着ている場合は、建物の外で脱ぐのが基本マナーです。外でコートを脱ぐ際は、軽く払って汚れや花粉を落とし、裏返して半分に折りたたんで持ちましょう。

携帯電話の電源は必ずオフに

企業の建物に入る前に、携帯電話の電源を切るかマナーモードに設定しましょう。面接中に着信音が鳴ってしまうと、その場の雰囲気を壊してしまいます。電源を切ることで、面接に集中する姿勢を示すことができます。

受付から控え室での立ち居振る舞い

企業に到着してからの振る舞いも、面接の一部として見られていると考えましょう。

受付では明るく簡潔に用件を伝える

受付では、笑顔で明るく用件を伝えることが大切です。以下の内容を簡潔に伝えましょう。

  • 大学名と氏名
  • 面接に来た旨
  • 面接の種類(一次面接、最終面接など)
  • 約束の時間

「○○大学の△△と申します。本日○時より一次面接のお約束をいただいております。ご担当の□□様にお取り次ぎいただけますでしょうか」といった形で伝えると丁寧です。

控え室では静かに待機する

控え室や待合スペースに通された場合は、静かに待機しましょう。スマートフォンを見たり、他の応募者と雑談したりするのは避けるべきです。背筋を伸ばして座り、持参した書類に目を通すなど、面接に向けた最終確認を行うと良いでしょう。

入室時の基本マナーを理解しよう

入室は面接官と初めて対面する瞬間です。第一印象を左右する重要な場面なので、基本的な流れを押さえておきましょう。

ノックは3回が基本

面接室のドアが閉まっている場合は、ゆっくりと3回ノックします。中から「どうぞ」「お入りください」と声がかかったら、「失礼いたします」とはっきりした声で言ってからドアを開けましょう。

ただし、ドアが開いている場合やドアがない場合は、ノックをせずに入口で「失礼いたします」と声をかけてから入室します。緊張して2回しか叩けなかった場合も、追加で1回叩くよりは2回のままで進める方が自然です。

ドアの開け閉めは丁寧に

ドアを開けた後は、面接官に背中を完全に向けないように気をつけながら、静かにドアを閉めます。後ろ手で閉めるのは避け、ドアの方を向いて両手または片手で丁寧に閉めましょう。

ドアを閉めた後は、面接官の方を向いて「よろしくお願いいたします」と挨拶し、30度程度のお辞儀をします。お辞儀をする際は、言葉を言い終わってからお辞儀をするように意識すると、より丁寧な印象を与えることができます。

椅子の横で自己紹介してから着席

挨拶とお辞儀を終えたら、椅子の横まで進みます。勝手に座らず、椅子の横または後ろに立って姿勢を正しましょう。

面接官から「お名前をお願いします」と促されたら、「○○大学○○学部の△△と申します。本日はよろしくお願いいたします」と述べ、45度の深いお辞儀をします。その後、面接官から「どうぞお座りください」と言われたら、「失礼いたします」と言って15度の軽いお辞儀をしてから着席します。

カバンとコートの置き方

カバンは、自分が座る椅子の横の床に置くのが基本です。左右どちらでも構いませんが、基本的に自分が手に持っていた側に置くとスムーズです。カバンは床に自立するタイプを選んでおくと、面接時に倒れる心配がなく便利です。

コートは、カバンの上にたたんで置きます。椅子の背もたれにかけたり、膝の上に置いたりするのは避けましょう。

面接中に意識したい基本的な姿勢と態度

面接中の立ち居振る舞いは、話す内容と同じくらい重要です。ただし、マナーを意識しすぎて緊張してしまっては本末転倒です。基本を押さえつつ、自然体で臨むことを心がけましょう。

座り方と姿勢のポイント

椅子には深く腰かけず、背もたれにもたれないようにしましょう。背筋を伸ばし、あごを少し引いた姿勢を保ちます。

男性は足を肩幅程度に開き、手は軽く握って太ももの上に置きます。女性は膝と踵をしっかりと合わせ、左手を上にして太ももの上で手を重ねて置くのが一般的です。

相手の目を見て話す

面接中は、面接官の目を見て話すことが大切です。ただし、ずっと目を見続けるのが苦手な場合は、ネクタイの結び目や口元、眉間あたりを見るようにすると、緊張を和らげることができます

相手の目を見て話すことで、自信があり、コミュニケーション能力がある印象を与えることができます。うつむいたままでは、自信がなさそうに見えてしまうので注意しましょう。

言葉遣いは丁寧に、でも堅苦しすぎなくても大丈夫

面接では敬語を使うことが基本ですが、多少間違えたからといって大きな減点になることはほとんどありません。相手に伝えたいことが伝わっていれば問題ないのです。

ただし、明らかに不適切な言葉遣いは避けましょう。例えば「なるほどです」「了解しました」といった言葉は、「おっしゃる通りです」「承知しました」と言い換えると良いでしょう。

退室時のマナーも最後まで気を抜かずに

面接が終わっても、退室するまでは気を抜かないことが大切です。退室の仕方も面接の評価に含まれると考えましょう。

お礼を述べて立ち上がる

面接官から面接終了の旨を告げられたら、座ったまま「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました」とお礼を述べ、お辞儀をします。その後、立ち上がって椅子の横に立ち、「ありがとうございました。失礼いたします」と再度お礼を述べ、45度の深いお辞儀をしましょう。

ドアの前で再度お辞儀を

椅子の横でお辞儀をした後、ドアの方へ歩いていきます。ドアの手前で面接官の方を向き直り、「失礼いたします」と言って30度から45度のお辞儀をします。顔を上げた際に、面接官とアイコンタクトを取ることも忘れずに。

その後、ドアを開けて退室しますが、後ろ手でドアを閉めるのではなく、面接官の方を向いたまま静かにドアを閉めるようにしましょう。

建物を出るまでは見られていると意識する

面接室を出た後も、企業の社員とすれ違うことがあります。知らん顔をせず、「失礼いたします」と軽く会釈をするようにしましょう。

また、面接官に送られる場合もあります。エレベーターまで送られたら、エレベーターに乗った後、面接官の方を向いて「ありがとうございました」と一礼し、扉が閉まるまでお辞儀の姿勢を保ちましょう。

建物を出た後も、すぐに気を抜いてネクタイを緩めたり、携帯電話を取り出したりしないように注意が必要です。企業の建物から見えなくなるまでは、社会人としての振る舞いを意識しましょう。

オンライン面接特有のマナーとポイント

近年では、オンラインで面接を行う企業も増えています。対面とは異なるマナーもあるので、しっかり押さえておきましょう。

環境準備は1時間前までに完了させる

オンライン面接では、通信トラブルが起こる可能性があります。面接開始1時間前までには、カメラやマイクの動作確認、通信環境のチェックを済ませておきましょう。

静かな場所を選び、背景は白い壁など落ち着いた雰囲気の場所が映るようにします。バーチャル背景はできるだけ使わない方が無難です。自宅や大学で受ける場合も、余計なものが映り込まないよう整理整頓しておきましょう。

カメラ目線と照明にも配慮を

オンライン面接では、カメラ目線を意識することが大切です。画面を見るのではなく、カメラのレンズを見るように心がけると、面接官とアイコンタクトが取れているように見えます。

また、顔が暗く映らないように、照明にも配慮しましょう。窓から自然光が入る位置や、デスクライトを顔の前に置くなど、明るく映る工夫をすると良い印象を与えられます。

集団面接ではミュート機能を活用

集団面接をオンラインで行う場合、複数人の声が重ならないようにミュート機能を使うことがあります。面接官から指示があった場合は、必ず従いましょう。

ミュートの操作に慣れておくことも大切です。事前に使用するツールの機能を確認し、スムーズに操作できるように練習しておくと安心です。

当日の持ち物と準備しておくと便利なアイテム

面接当日には、指定された持ち物を忘れずに持参することが大前提です。加えて、万が一の時のために準備しておくと便利なアイテムもあります。

基本の持ち物リスト

  • 履歴書やエントリーシートなどの提出書類
  • 企業から指定された持ち物
  • 学生証
  • 筆記用具(シンプルなデザインのもの)
  • A4サイズのクリアファイル
  • スケジュール帳または手帳
  • 腕時計(シンプルなデザインのもの)
  • ハンカチとティッシュ

あると安心な予備アイテム

履歴書を忘れたり汚したりした場合に備えて、予備の証明写真、のり、ハサミ、履歴書のデータが入ったUSBメモリを持っておくと安心です。近くのコンビニで即席の履歴書を作成できる可能性があります。

また、雨の日に備えて、折りたたみ傘とそれを入れるビニール袋をカバンに入れておくと便利です。折りたたみ傘であれば、カバンに収納できるため、面接室に持ち込む際も邪魔になりません。

マナーよりも大切なのは自分らしさを伝えること

ここまで面接マナーについて詳しく解説してきましたが、最も重要なのは「相手にどのような印象を与えたいか、自分をどのように見せたいか」を意識することです。

面接マナーに絶対的な正解はありません。細かいマナーを少し間違えたからといって、それだけで不合格になることはほとんどありません。マナーはあくまで、お互いが気持ちよくコミュニケーションを取るための手段です。

例えば、ドアをノックせずにいきなり入室してしまったら相手を困惑させてしまいますが、敬語を少し間違えたくらいでは、前後の文脈から伝えたいことは十分に伝わります。マナーを守る気持ちがあることが相手に伝われば、多少の失敗は大きな問題にはなりません。

マナーを意識しすぎて緊張し、本来の自分を表現できなくなってしまっては本末転倒です。基本を押さえたら、あとはリラックスして自分らしさを発揮することに集中しましょう。

面接は、企業があなたを評価する場であると同時に、あなたが企業を見極める場でもあります。マナーに縛られすぎず、自分の言葉で想いを伝え、企業との相性を確かめる機会として前向きに捉えてください。

事前に基本的なマナーを押さえ、友人や家族と練習しておくことで、自然体で受け答えができるようになります。準備をしっかり行い、自信を持って面接に臨みましょう。

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